この一年間は複数の症状でお悩みの方が増えています。
- 腰痛、肩こり、首こり、背中の痛み
- 頭痛、頭重
- 耳鳴り、耳閉塞感、めまい
- 動悸、脈が飛ぶ、息切れ
- 多汗、汗が出ない
- 便秘、下痢、腹痛
- 食欲がない、胃痛、胸焼け
- 不眠、いつも眠い
- 慢性疲労、だるい
- 生理不順、生理痛、更年期障害
- 不安感、イライラ、やる気がでない
生活スタイルの変化が原因で体や精神面へのストレスが必要以上にかかり、自律神経が乱れているのかもしれません。
自律神経失調症とは?
自律神経失調症は、自律神経のバランスが崩れることで様々な身体的、精神的な不調が現れる状態です。この症状は、ストレスや生活習慣の乱れ、体の歪みなど多岐にわたる原因によって引き起こされます。
自律神経失調症の主な症状
身体的症状
部位 | 症状 |
---|---|
頭 | 頭痛、偏頭痛、頭重感、頭がボーっとする、物忘れ、脱毛 |
眼 | 眼精疲労、まぶたの痙攣、ドライアイ、涙目、目がしょぼしょぼする、光がまぶしい、目の違和感、目が開かない |
耳 | めまい、耳鳴り、耳の耳閉感、難聴 |
喉 | 喉の詰まり感、喉の違和感、喉の渇き、喉の異物感・圧迫感・イガイガ感、飲み込みづらい、話しづらい |
鼻 | 鼻の中が乾く、嗅覚障害 |
口 | ドライマウス、口の中の痛み、味覚障害、唾液が多い |
循環 | 動悸、息切れ、息苦しさ、胸の圧迫感、脈が飛ぶ、めまい、立ちくらみ、のぼせ、冷え、ほてり、シビレ、息切れ、呼吸困難、息苦しさ、手足のほてり・冷え・シビレ、体のふらつき、のぼせ、大量の発汗、急な発汗、寒気、高血圧・低血圧、血圧の変動、不整脈 |
呼吸器 | 急な息苦しさ、胸がざわざわ感、咳 |
消化器 | 胃痛、食欲低下、早期膨満感、胸やけ、過食、拒食、食道のつかえ・異物感、食べ物が食道から胃に入らない、便秘、下痢、腹痛、お腹が張る、ガスがたまる、吐き気、腹鳴 |
皮膚 | 皮膚の乾燥・痒み、多汗、汗が出ない、冷や汗、足裏や手のひらの汗 |
泌尿器 | 頻尿、残尿感、多尿、排尿困難 |
生殖器 | 生理不順、膣の乾燥 |
筋肉 | 肩こり、首こり、背中のこり、腰痛、筋肉の痛み、手足のだるさ、手足の震え |
関節 | 痛み、だるさ、力が入らない |
手足 | 痛み、シビレ、震え、冷え、発汗 |
全身 | 疲れが取れない、疲れやすい、微熱、全身倦怠感、不眠・寝つきが悪い・中途覚醒、過眠、震え、乗り物に酔いやすい、起床時の疲労感、気候や季節の変動に弱い |
精神的症状
憂鬱、気分の落ち込み、イライラ、やる気が出ない、集中力低下、不安感、焦燥感、関心の低下、集中力の低下、恐怖感、悲哀感、疎外感
自律神経失調症には鍼灸施術が有効です。
1.自律神経系の調節
鍼灸で体壁に刺激を加えると、その情報は脊髄に入力されます。この情報は脳だけでなく、同じ脊髄分節に入力している臓器にも伝わります。
このような刺激で内臓に影響が及ぶことを「体性―内臓反射」あるいは「体性―自律神経反射」と呼びます。
鍼灸刺激により体表に刺激を加えることで、その脊髄分節に関与する臓器機能を活性化させることができます。
2.免疫系の賦活
生体の恒常性を維持するためには、免疫系・神経系・内分泌系が相互にバランスをとることが知られており、免疫系は疾患の予防や治癒において重要な役割を果たしています。
鍼灸刺激により、NK細胞の活性化や様々なサイトカインが放出されることが知られており、免疫機能の改善が痛みの抑制に関与している可能性も知られています。
3.内分泌系の賦活
内分泌系は、直接的(自律神経)あるいは間接的(視床下部の下垂体前葉や後葉)に作用します。
また、体性刺激が加えられることで、副腎髄質ホルモンが分泌したり、体性の電気刺激や皮膚の侵害刺激など生体にストレッサーを与えることで、視床下部―下垂体―副腎系が働き、副腎皮質ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、コルチゾールが分泌されることが知られています。
なお、コルチゾールは抗炎症作用があること、炎症時の鎮痛などに役立つことが知られています。
4.臓腑経絡と痛み
東洋医学では活動エネルギーの源である気と栄養素である血は経絡を通って、臓腑をはじめとした全身の様々な組織を流れることが知られています。
また、身体のどこかに障害が起こった当初に適切な処置が行わなければ、経絡上の気血津液の流れが悪くなって経絡に異常が起こり、この状態を放置しておくと臓腑にも異常が起こることが考えられています。
そのため、痛みの治療においては、急性期では原因は経絡上にあると考え、その原因部位を通過する経絡上にみられる反応点に対し施術を行います。
一方、慢性期では、経絡から臓腑に病が移ったと考え、臓腑の特徴や脈診や舌診の所見などから、異常臓腑を捜し、その臓腑に対応した鍼灸施術を行います。
臓腑の特徴
五臓 | 症状 |
---|---|
肝 | 目の疾患、易怒、イライラし易い、口が苦い、月経不順 など |
心 | 不眠、多夢、健忘、譫語、精神異常 など |
脾 | 全身倦怠感、軟便、食欲(食思)不振、皮下出血、胸やけ など |
肺 | 喘鳴、喘咳、鼻閉、鼻汁、皮膚症状など |
腎 | 足腰のだるさ、耳鳴、難聴、耳閉感、生殖器の症状 など |
六腑 | 症状 |
---|---|
胆 | ロが苦い、胸脇部の脹痛、泥状便 など |
小腸 | 尿が少ない、下痢 など |
胃 | 食欲不振、消化不良、悪心・嘔吐 など |
大腸 | 便秘、下痢 など |
膀胱 | 排尿痛、頻尿、排尿困難、尿失禁など |
三焦 | 発汗異常、尿閉 など |
※はり師、きゅう師、あんま・指圧・マッサージ師のための「痛み学習テキスト」より一部引用しております。
自律神経失調症に対しての鍼灸施術について
自律神経失調症に対して鍼灸施術を行うと交感神経と副交感神経のバランスが整います。
- 心拍数が落ち着く
- 手足が温かくなる
- 血圧が落ち着く
- 頭痛、肩こり、腰痛などコリや痛み
- 倦怠感、不眠、耳鳴り、めまい、眼精疲労、動悸、喉や胸のつかえ、腰痛、頻尿など
- 便秘、尿意切迫感、尿もれ、発汗、立ちくらみ、のぼせ、月経不順、手足のシビレ、微熱
鍼灸を行うと、脳の視床下部(自律神経の司令塔)を調整し、更に脳下垂体(ホルモンバランスを司る部位)を経由して脊髄の中の神経の束を経由して、臓器や器官の働きを調整します。
それによって、自律神経の乱れが整ってきます。
鍼灸施術の注意点
- 好転反応が出る場合がある(施術後にだるさ、めまい、発熱、痛み、しびれ、重くなる、眠くなる)
- アルコール消毒でかゆみが出る事がある
- 内出血する場合がある
鍼灸施術で自律神経失調症の予防
鍼灸施術は自然治癒力を高める働きがあります。
自然治癒力とは自分の力で病を癒し、回復する自然の力の事です。自然治癒力が正常に働くと、ホルモンバランスが整ったり、脈拍を正常に保てるようになります。
鍼灸施術は、その人の持つ自然治癒力を正常に保つ手伝いをするので、自律神経失調症の予防にもなります。
自律神経失調症の予防につながる生活習慣の見直し
- 日中は日に当たるようにする
- 寝る時の姿勢は仰向けがお勧めです
- 寝る時は部屋の照明を消す
- 湯船にゆっくりと浸かり、リラックスする
- 背すじを伸ばすことを止める
- 脚組み、横座り、長座、割り座を控える
- 高いヒールの靴やサンダルを履かないようにする
- 頬杖を一切控える
- 髪の毛は強く結ばない
自律神経は脳から背中にかけて走行していますから、頭、首、肩、背中の血流を良くして、緊張を取り除くと徐々に症状は緩和されていきます。
自律神経失調症の症状でお悩みの方は一度施術を受けられることをおすすめします。
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